
歯周病(歯槽膿漏)、最近はこの言葉をよく聞くようになってきましたが、残念ながら多くの方は正しく認識されていません。それというのも歯周病が多くの方が罹っているにもかかわらず、その症状が重症にならなければわからないからです。
こんな症状はありませんか?

これは歯周病の症状です。早めの歯科医院の受診をお勧めします。

歯周病は歯周病菌によって起こる感染症です。
健康な歯茎はうすいピンク色で引き締まっています。歯周病菌に悪さをされると、
始めは歯茎にのみ症状が現れ、歯茎が膨らんで歯磨きなどするときに出血します。
この段階では正しい歯磨きをし、こびりついた歯石を除去して菌を減らせば健康に戻ります。これが歯肉炎です。(上図の①の状態です)
ところが更に菌の活動を許すと、歯を支える骨が溶け出し、いよいよ歯がゆれて「よく咬めない」、「歯茎がやせて歯と歯の間にものがつまる」、「冷たいものがしみる」、さらには「歯茎が腫れる」というような症状がでてきます。これが歯周病です。
やっかいなのはいったん溶けた骨は元には戻らないし、ひどい場合は気づいたときは手遅れとなり、歯を抜くしかなくなるのですから怖い病気です。(上図の②③④と進行していきます)
それではどうしたら歯周病から歯を守ることができるのでしょう。
歯周病は知らないうちに進行してしまう怖い病気ですが、正しい診断、適切な治療で、必ず改善したり、治したりすることのできる病気でもあります。ただ、かなり進行した歯周病は元の健康な状態には戻らないので、早い時期に受診され、治療を始めることが大事です。
当院では来院された方すべてにお口の中の診査を行います。虫歯はもちろん、自覚されていない歯周病も歯周組織検査で調べていきます。

以上から歯周病の治療計画を立てることになります。
軽い歯周病は基本治療と呼ばれる、歯石とりと歯磨き指導で治ります。
重傷になってくると基本治療後、経過をみつつ再度歯周組織検査を行い、さらに歯茎の深いところについた歯石をとって菌を減らしていきます。
そのときに痛みが予想されそうなときは麻酔をします。
さらにそれでも改善しないときは外科手術ということになります。
「軽度」歯周病

「重度」歯周病

場合によっては、どうしても救えない歯の抜歯を提案することもあります。
そのままにした場合他の残せる歯の健康を損ねる場合があるからです。
病状が安定したら、その方の歯周病のリスクを考えメンテナンスに入っていきます。歯周病は再発しやすい病気ですし、生活習慣が密接に関係してきますので、歯を長期に残せるかどうかは、ここからが大事なポイントとなります。
歯周病は歯科医院での治療・ケアだけでは改善することはできません。
ご自分でしっかり歯磨きをしていかなければ改善は見込めません。
その時にたよりになるのは、あなたのパートナーとなりうる歯科医師であり、歯科衛生士です。当院では歯周病を専門に研修を行っている歯科医師、歯科衛生士が常駐しております。どうぞサポートはお任せください。
もうひとつ、歯周病菌の感染ということから、治療法として他のアプローチがあります。それは歯周内科といわれる療法です。
細菌を見ることのできる特殊な位相差顕微鏡で歯垢を
少し採って調べます。そこで見られた細菌の種類により、
その細菌に効く抗生剤や洗口液を使用していただきます。
細菌数が減り快適な環境となり、劇的に改善することも
ありますが、やはり維持するためには正しい歯磨きを
続けることが必要です。


「おうちでのホームケア」、「歯科医院でのケア」が車の両輪のように機能して、健康で快適なお口の維持ができればと思います。美容院や床屋さんに通うように、定期的なお付き合いの中から、あなたの健康を守るため、小さな病的な変化も見逃さず、適切なアドバイスをさせていただきます。なるべくご自分の歯を長く使えるように、患者さまとの二人三脚でより良いお口をめざしてサポートいたします。
更に人間が本来持つ抵抗力(免疫力)を高められるように、食生活の見直し、ストレスのコントロールなどライフスタイルの改善を提案し、お口のみならず体や心の健康をサポートが出来ればと考えます。
あまり知られていない事ですが、
歯周病はお口の中だけではなく、全身疾患との関連性もあります。
関連性が報告されているものとして次のものがあります。

歯周病との関連でよく言われるのが、「糖尿病」「心臓病」「早産」です。
糖尿病との関連
重症の歯周病の場合、軽症の人に比べ2年後に糖尿病が悪化している率が5倍高くなります。
心臓病との関連
歯周病菌の作りだす物質が血液中に流れ動脈硬化を起こすのではないかと考えられており、心筋梗塞や狭心症を引き起こす原因となります。歯茎の健康な人に比べ心臓病発症の危険率が2.8倍といわれています。
早産との関連
低体重児を出産した母親の方が歯周病が進行していたという報告があります。
また、妊娠中の歯周病をそのままにしておくと早産の確率が高まります。
当院で治療した症例をビフォア・アフター形式でご紹介します。
ご興味のある方は症例集をご参照ください。
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本当です。
歯周病とタバコ。
一見すると何の関係もなさそうですが、
喫煙者(タバコを吸う人)は非喫煙者(タバコを吸わない人)
よりも歯周病にかかりやすく、重症化しやすい傾向にあります。
また、喫煙者は歯周病の治療をおこなっても非喫煙者に比べ、
効果は25~50%落ちるとされています。更に予後が悪く、
歯周病により歯を失う確率も高くなっています。

これらの原因は煙草に含まれる有害物質に起因しています。
ニコチンによる血流阻害
タバコに含まれているニコチンは、歯肉の血流を悪くします。そのため、歯肉に酸素や栄養が行き渡らず、抵抗力が弱まり、歯周病を進行させます。
一酸化炭素による酸素供給阻害
タバコによって発生する一酸化酸素によって、歯肉に酸素や栄養が行き渡らず、抵抗力が弱まり、歯周病を進行させます。
ニコチンや一酸化炭素による歯肉の硬化
ニコチンや一酸化炭素によって、歯肉が硬くゴツゴツしてくるために、歯周病が進行しても自覚症状は少なく、気付いた時にはもう手遅れということがよくあります。
白血球の活動を抑制
白血球は歯周病菌と戦い、退治する役目を持っているのですが、タバコは白血球の機能を低下させる作用があります。その結果、歯周病菌に対する歯肉の防御機能が低下して、歯周病が悪化しやすくなります。
新しい組織を作る細胞の増殖を抑制
タバコは歯周病の回復に必要な細胞の増殖を妨げる働きがあります。
ですから、歯周病治療をしたとしても喫煙習慣を続けていれば改善は望めません。
唾液の減少
唾液はタバコに含まれる有害物質を中和したり、歯周病菌の増殖を抑える働きがあります。タバコによって唾液が減少すると歯周病が悪化しやすくなります。
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確かにその傾向はあります。
やはり、加齢とともに体の機能は衰えてきますので、それに伴い若い時に比べ歯周病
になりやすく進行しやすいと言えます。
しかし、お口のケアを心がけることにより歯周病リスクを低く抑えることは可能です。






