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マウスピース矯正の治療期間はどのくらいかかる?治療を長引かせないポイントとは?

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従来の装置とくらべ「目立ちにくい」「違和感・痛みが少ない」と人気のあるマウスピース矯正。
一方で、どんな装置でも歯列矯正で気になるのは「治療にどれくらいの時間がかかるか」という治療期間です。
ここでは、マウスピース矯正にかかる期間の目安やワイヤー矯正との違い、治療を長引かせないための注意点などを解説していきます。

マウスピース矯正の治療期間ってどれくらい?

マウスピース矯正は、複数枚のマウスピースの着脱・交換を繰り返しながら歯並びを整える治療法です。そのマウスピース矯正には全体的に歯並びを治す「全顎矯正」と、気になる前歯の歯並びのみを治す「部分矯正」の2種類があり、それぞれで治療期間が異なります。

全顎矯正の治療期間

全顎矯正では奥歯のかみ合わせを含め、出っ歯や受け口など歯並びを全体的に治していきます。
治療期間は最初の歯並びの程度によって異なりますが、平均的な期間は2~3年です。使用するマウスピースの枚数は平均で40~50枚ほどですが、抜歯が必要な複雑なケースになるとさらに枚数が増える可能性があります。これを1日20時間以上装着し、1~2週間ごとに新しいマウスピースと交換していきます。

部分矯正の治療期間

部分矯正では奥歯の矯正は行わず、犬歯から犬歯までの前歯を中心に気になる歯並びを改善していきます。具体的なものに、前歯のすき間(すきっ歯)や出っ歯、凸凹(叢生)、歯のねじれ、八重歯などが挙げられます。
部分矯正は前歯のみの歯並びに限定されるため、治療期間も全顎矯正と比べて短いのが特徴です。使用するマウスピースは14枚~20枚ほど、治療にかかる期間の平均は3~6か月ほどで、長くかかっても1年以内に終了します。

保定期間

矯正治療は歯が動いて理想的な歯並びになったあとに「保定期間」が設けられています。保定とは、キレイに並んだ歯並びをその位置に安定させる処置で、「リテーナー」という装置を装着して歯並びを固定させていきます。保定に要する期間は歯を動かす治療(動的治療)にかかった期間と同程度で、全顎矯正で2~3年、部分矯正で4か月~1年ほどです。保定期間が短いと治療でキレイに並んだ歯並びが元の位置に戻る「後戻り」を生じてしまうため、歯科医の指示通りにリテーナーを装着するようにしましょう。

ワイヤー矯正と比べると?

ここでは、マウスピース矯正とワイヤー矯正の治療期間や通院頻度の違いを解説していきましょう。

治療期間

○全顎矯正

  • マウスピース矯正:2~3年
  • ワイヤー矯正:1~3年

○部分矯正

  • マウスピース矯正:4か月~1年
  • ワイヤー矯正:3か月~1年

従来からあるワイヤー矯正は歯の表面にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かす治療法で、あらゆる歯並びに適応できることから現在も多くの治療で使用されています。
ワイヤー矯正も部分矯正と全顎矯正の2種類があり、全顎矯正に比べて部分矯正のほうが、治療期間が短い点はマウスピース矯正と同じです。ワイヤー矯正とマウスピース矯正を治療期間で比較した場合、両者にそれほど大きな差はないか、ワイヤー矯正のほうがやや短くなります。

通院頻度・回数

  • マウスピース矯正:1~2か月に1回
  • ワイヤー矯正:1か月に1回

マウスピース矯正とワイヤー矯正は治療期間にそれほど差はないものの、両者は通院頻度が異なります。一般に、マウスピース矯正が1~2か月に1回の来院に対し、ワイヤー矯正は1か月に1回の来院と、来院回数はワイヤー矯正のほうが多くなります。マウスピース矯正は通院回数が少なくすむのもメリットです。

治療を長引かせないために気を付けること

マウスピース矯正の治療期間を長引かせず、できるだけ早く終わらせるには以下の点に注意が必要です。

装着時間の厳守

マウスピース矯正で使用するマウスピースは、1日20時間以上の装着が必要です。食事や歯磨きの際に外すのは問題ありませんが、それ以外の時間は基本的に装着するものととらえておきましょう。この装着時間を守らないと歯が予定通りに動かず、治療期間が長引く可能性もあるため注意が必要です。

マウスピースの交換時期を守る

マウスピース矯正の装置は、1~2週間ごとに新しいものと交換します。装着や交換は患者様自身の管理にゆだねられるため、歯科医の指示を守らないと治療期間が長引くおそれがあります。

予約した日に必ず来院する

マウスピース矯正はワイヤー矯正と比べると来院回数が少ないものの、次回の来院まで期間が空いてしまうため予約日を忘れてしまうことも少なくありません。しかし、予定している日に来院しないと必要な調整が行えず、治療が長引いてしまう可能性があります。したがって、予約した日に必ず来院するようにしてください。

セルフケアを徹底する

装置が外せるマウスピース矯正は「歯が磨きやすい」というメリットの一方で、装置が歯全体を覆ってしまうため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。矯正治療中に虫歯や歯周病になるとそちらの治療が優先されるため、トータルの治療期間が長くなってしまいます。したがって、矯正治療中は普段以上にセルフケアを徹底し、虫歯・歯周病を予防していきましょう。

まとめ

マウスピース矯正は全顎矯正で2~3年、部分矯正で4か月~1年が治療期間の目安となりますが、個々のお口や歯並びの状態によって治療期間は大きく変わります。詳しい治療期間や費用について気になる方は、ぜひ当院にお気軽にご相談ください。

マウスピースを装着している期間は、虫歯や歯周病のリスクが高くなるためセルフケアの徹底は勿論ですが、歯科医院での予防処置も重要です。虫歯、歯周病予防に向けてのケアの方法やケア用品のお伝えもしております。